おどりとわたし4(ずぶの学校新聞10月号所収)

秋、いろんなものが美しく変容する季節で、私が一年で一番好きな季節です。今年も芸術の秋になりそう。

 

 さて、今私はヨーロッパ企画さんという、コメディを専門とする劇団の全国ツアー「遊星ブンボーグの接近」に客演で出演させて頂いている。コメディとダンスなんて、めちゃくちゃ遠そうだけど、でもなんとなく共通点があったり、逆に全然違ったりして毎日が発見の日々だ。

 

たとえば、コメディに出演していると客席からの「笑い」という反応がある。役者として、反応があるとほっとするというか、正解したのかな?とか需要と供給が一致したかな?みたいなこと感じる。逆にえっここで笑うの?!とか全然ウケないけどアンケートでは好評だ……とかもあって面白い。演出家の上田さん曰くげらげらと笑わずともにまにましていたりする時間があったりするみたいだ。先日は京都と名古屋で公演したのだが全然反応が違って興味深い。私たちが変わっている事もあるのだろうけど、地域性もあるのだろうか?

 

 役者として出演しているとできたら声を出して笑ってくれると安堵する。こんなことはダンスしているとあまり感じないので不思議な感覚だ。基本的にダンスをしている時は観客の反応を伺うといったことはしていない。それでもなんというか、客席の硬直した空気とか、あたたかな空気とかは嗅ぎ分けられて、やばいなーとかいいぞいいぞ!とか思ったりはする。それでもそれが正解かどうかってのがわからないのだけど。まあカーテンコールするとさすがにわかるけど。

 

 踊りとの共通項的な事で言うと、とある台詞を言うときに立ち位置と身体の向きを買えただけでぜんぜん反応が変わって驚いた。今までひとっつもウケなかったのに!少し変わっただけで笑いが起きて、伝わったのかと感激した。まだまだ研究のしがいがある。踊りでも、方向性や構成、立ち位置や踊り方次第で見え方が大きく変わる。正解はわからない。毎回同じことをするのではなく、許される限り実験したいなと思う。