ずぶの学校新聞 no.9(2016.1月 睦月)

~性懲りもなく、人間でいること~

 

あけましておめでとうございます。

2016年があけまして、私は30歳になりました。この節目の時期に目標というか、抱負というか、覚悟というか、自分の中の指針のようなものをずっと考えています。この場をお借りして言葉に整理し、自分を戒めておきたいと思います。限りある人生の中で、自分が本当に大事にしたいものを見失わないために。

 

永遠に続くのかと思われた20代は、がむしゃらに、力ずくで……というほどがんばってこなかったにしろ、傲慢に生きてきた感じがします。今もそうですが、これまでたくさんのものを見逃してきたような気がしています。背後にある、ひとの気持ちについて。あの場面の、あんなふうに言った、行動した、あのひとの気持ち。私は、思っている以上に多くのひとに見守られてここまで存在してきたのだと今、ひしひし思い返しています。

 

そのひとたち全員には直接恩返しができないかもしれないけれど、代わりに今、私の周りにいてくれるひとたちに、じゃんじゃん「贈り物」をしていきたいと思う。ことばと行動で、こころを表現できるひとになりたいと思う。

 

それは時に「一般的」な方法からははみ出していて、非難されることもあるかもしれないけれど、その都度、柔軟に自分なりの方法を編み出して、一人の人間として「普通」に対応する、動ける動物でいたいと思う。

 

結果がどうなるのであっても、しつこく最後まで人間らしい行動を探求したいと思う。

「考える」「認める」「傾聴する」「行動する」「贈る」「いる」「想像する」「創造する」という方法で、無常に抗いつつ、愛を育んでいきたいと思う。

 

悲しい現実を受け入れる恐怖をばねに、せっかくだからこの際やりたい放題やらせていただくことにして、迷いながらずっこけながら血を流しながら、これに懲りずにさらに前のめりに生きていきたいと思う。

 

さて、人間らしい生活を目指して、2016年は料理をがんばるぞ。

  

                              ぶん・え あかまつみさき